韓国での転職体験(面接編)

今日も前回に引き続いて韓国での転職の話を書こうと思います。今回は面接編です。

何社か韓国で面接を受ける中で思うようになったことは、以下に集約できます。

準備はする。ただ完璧な準備はあり得ない。
予想のつかない質問は必ず来る。その時にも動じずに、正直に答える。

なんだ当たり前のことかと思われるかもしれません。ただ、母国語でない言語で面接をするということは想像以上に大変です。どんな質問が出るか想定問答を作って、それをインプットするようなプロセスはきっちり踏んで臨むことを意識していました。しかし、想定のつかない質問や韓国ならではの質問は必ず出ます。そういう時にも動じずに、にこやかにその場を乗り切れるかが一番のポイントだと思います。

特に私が受けた韓国ならではの質問というのは以下のようなものです。
■お酒はどのくらい飲める?
■彼女はいる?こっちで結婚する気ある?
■今の日韓関係についてどう思う?

実はこれらの質問、今年から施行された法律でアウトになったものもあるのですが、法律が変わったからといって、すぐに文化が大きく変わる訳ではないもの。今だに、こういった質問をふと投げかけられることもあるかもしれません。私はそんな時も、できるだけ正直に答えるようにしました。

いづれにせよ、前職での実績をアピールしつつ、新たな職場でも対応できることを伝えること。安定的に長期に渡って会社に貢献できることを訴えるというのが基本線であることは、日本も韓国も変わりはありません。

雇用市場が厳しい韓国で外国人として就職するということは、極論すれば「韓国人の職を一つ奪って就職する」ということです。会社としても外国人を正規雇用するには、ビザの面倒なプロセスを経て、通常よりも長い時間をかけて入社までの準備を手伝うということを意味します。

「日本担当の仕事とかなら案外簡単に見つかるだろう」などと考えていると痛い目に合います。(私も合いました。)

自分よりもスペックが高く、日本語だけにとどまらず複数言語を操る人も多い中で、なぜ日本人で、日本で仕事をしてきた人間を雇用すべきなのか。それに対するしっかりとした準備をし、かつ想定外の事態にも冷静に対処することが転職におけるキーかと思います。


永井宏志郎事務所(Koshiro Nagai Office)

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